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ツリー・オブ・ライフ
監督は『地獄の逃避行』『天国の日々』『シン・レッド・ライン』『ニュー・ワールド』の4作品のみという寡作ながら、“伝説の監督”と呼ばれるテレンス・マリック。
彼の最新作実現のために製作にまで名を連ねたブラッド・ピットが父を、『ミスティック・リバー』と『ミルク』で二度のオスカーに輝く名優ショーン・ペンが息子を演じ、今年度カンヌ国際映画祭の最優秀賞のパルムドールに輝いた話題作。
過去から未来へと受け継がれる生命の連鎖を見出す
少年時代を回想
若い頃に弟に死なれたジャックは、仕事で成功し中年にさしかかった今も、子ども時代のトラウマに囚われていた。
1950年代半ば、中央テキサスの田舎町で暮らしていた10代のジャック。夢のように美しい風景に包まれていながら、彼の生活は、強権的な父親に完全に支配されていた。「男が成功するためには、なによりも力が必要」と信じ、自分の信念を息子たちに叩き込もうとする父親。我が子に無償の愛を注ぎ続ける聖母のごとき母親。そんな相反する両親に挟まれ、翻弄されるうち、幼かった少年はやがて純真さを失い、そんな自分に傷ついていく…。時が経っても痛みを伴う回想の中で、ジャックは心の平安にたどりつけるのか?